保育士養成で協定締結 3市町と大庭学園
- 2025年04月13日
- 政治・行政
八重山の保育士不足解消と保育環境の充実に向けて石垣市、竹富町、与那国町、学校法人大庭学園(大庭荒理事長)=那覇市=は12日、石垣市内で保育士等養成課程開設に関する基本協定を締結した。新たに保育士を目指す八重山在住者は、自宅でインターネットのオンデマンド学習を用いて保育士資格や幼稚園教諭二種免許の勉強ができるようになる。資格取得後は地元の保育・幼児教育現場に携わる。(9面に関連)
石垣市は、待機児童ゼロを目指して同法人と2016年11月に保育士の養成課程開設に関する基本協定を結び、市内に石垣集団学習会場を設けて保育士養成をしてきた。卒業生44人が市内の保育所などで活躍している。
保育人材確保の一助になっている一方、これまでのシステムは学習会場に通学して専門講師によるサポート授業やレポート指導などスクーリングが中心だったため、働きながら学ぶことに課題があった。
今回の協定では、鎌倉女子短期大学との提携により場所や時間にとらわれることなく自分のペースで授業を受けられる「オンデマンド学習」を採用。受講者がオンライン配信される履修科目をパソコンやタブレット端末で視聴して学ぶ。スクーリングは年に6回。旧新川保育所の石垣集団学習会場で対面授業を行う。試験もオンデマンドで行い、卒業までの2年間で必要な単位を取得する。
新たな学習システムにより竹富町や与那国町の住民は授業のたびに石垣島へ移動する負担が減る。
同法人によると、授業料などは2年で約150万円。沖縄県社会福祉協議会の貸付制度も活用でき、卒業後に期限付きで県内の指定施設で保育士業務に従事すれば返還が免除される。
大庭理事長は「保育士不足は沖縄本島でも大変。この取り組みが未来につながっていくことを信じて皆さんと協力し合って進めたい」と期待を寄せた。
前泊正人竹富町長は「昨今、本町でも専門職の確保に苦慮している。新しい学びの形として大庭学園さんの知見を借りて保育士の不足を解消し、八重山3市町のよりよい保育環境の充実に努めていきたい」と述べた。
関連するニュース
- 新たな学校生活スタート 2025/04/08
- 政府の住民避難計画に思いさまざま 2025/03/29
- 海びらき 安全を願う 夏の訪れ 西表から宣言 2025/03/16
- 各種犯罪の抑止対策を 八重山郡民大会 2024/10/12
- 特産品など展示販売 八重山の産業まつり開幕 2024/10/06
- 平均76歳 生き生き合唱40年 石垣女声コーラスあかようら 2024/09/29
- 四カ字豊年祭 各御嶽でオンプール 2024/07/29
- 与那国で最大風速50・2㍍ 台風3号 2024/07/25
- 八重山地区女性の主張大会 仲道さん最優秀賞 2024/07/01
- 楽しい小浜島のばあちゃん 2024/06/09