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与那国町長選 動き加速

出馬を表明した糸数氏と上地氏

出馬を表明した糸数氏と上地氏

現職に対抗、新人出馬で 革新勢力、来週にも方向性決定

 【与那国】任期満了に伴い今年の夏に行われる与那国町長選挙に向け、選挙戦の動きが加速している。昨年、すでに出馬を表明している現職の糸数健一氏(71)=祖納=に対抗する形で、野党系町議の上地常夫氏(60)=久部良=が名乗りを上げた。革新勢力は、“反糸数”で一致した保革共闘の選挙態勢を築くのか、独自候補を擁立するのか、早ければ来週中にも方向性を決定する見通しだ。町長選の期日は、5月の中旬ごろに決定するものと見られる。

 4年前の前回選挙では、無所属の糸数氏が前職・外間守吉氏の後継として自民公認・公明推薦の前西原武三氏と元町議の池間龍一氏を保革共闘の支援体制で破り初当選を果たした。

 次期選挙では、現職が国に要望している特定港湾計画のあり方や役場機能の低下、住宅不足、老人特養施設の閉鎖、農業の衰退、宿泊施設不足などへの取り組みが争点化すると見られる。与那国駐屯地開設で一時は増加したものの、その後、若者を中心とした島離れによる人口減も課題。住環境や雇用の確保、医療態勢の充実、子育て環境など定住条件の整備など山積する。

 昨年12月に2期目へ出馬を表明した糸数氏は、「人脈、ネットワークづくりは、いくらかできた。一つ二つと芽出しすることもできた」と4年間を振り返り、2期目挑戦に対しては「町民の負託が得られるように頑張っていきたい」と決意を述べた。

 一方、去る8日に関係者との会合を開いた上地氏は、大宜見浩利副議長や町議の嵩西茂則氏らの支持を得て立候補を決断。「あと4年間、現職に町政運営は任せられない。役場機能の立て直しが最優先課題だ」と出馬の理由を明らかにした。4カ月後に控える選挙戦については「保守、革新という枠組みではなく、町民が一丸となれるような形で選挙戦に臨みたい」と語った。

 前回選挙では当時の政権に反発し、糸数氏を支援した革新勢力だが、保革協定を結んだものの実際の町政運営にはほとんど反映されないという現実に直面。

 革新支持層の一部では、保革共闘の選挙態勢に対する警戒感が根強く、“反糸数”陣営への合流には慎重な姿勢を示している。

 同町の有権者数は2025年3月1日現在、男性848人、女性587人の計1435人となっている。

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