高っ!、米5㌔5000円台
備蓄米放出も高止まり
石垣市内の大手スーパーで無洗米を除いた米(国内産)5㌔の販売価格帯が税込み4050―5238円に高騰している。昨年から続く米の値上がりで、政府は米の流通の円滑化を目的にことし3月から備蓄米を放出しているが、米価格は高止まりが続いている。来店した消費者からは「備蓄米が入ってきて値段が下がると思って見に来たが、全然高い!」と落胆の声も出ている。(9面に関連)
米の卸売業者によると、石垣市の小売価格はコロナ禍で落ち込んだが、昨年3月ごろから徐々に上昇。業者関係者は「平均価格で2200円から2400円ぐらいだったが、ことし2月から4千円を超えた」と話す。
農協など販売元からの仕入れ値が2倍に上がり、店頭での売価も比例して上がっている。同関係者は「自助努力だけではどうにもならず、売価を上げざるを得ない」と苦渋の決断を語る。
政府は先月、備蓄米を放出。月末から全国の一部スーパーの店頭に並び始めたが、価格高騰を抑え込めていないため、2025年産米が出回り始めるまで「継続的な放出が必要」と判断し、備蓄米を今夏まで「毎月放出する」と発表した。
一方、米穀業界は「価格が急に下がることはないだろう」と読んでいる。高値で仕入れた在庫を、高値で売り切らなければ採算が取れないためだ。
農林水産省は7日、ことし3月24~30日にスーパーで販売された米5㌔あたりの平均価格を4206円と発表。石垣市内では輸送コストも重なり「こしひかり」などが5千円に達した。
スーパーの米売り場をのぞく80代男性は「備蓄米が放出されたので500円ぐらい安くなってないか見に来たが、逆に高くなっている。外国産のお米も上がっていてどうしたものか。米は日本の主食なので国がしっかりコントロールしてほしい」と指摘し、「後期高齢者は賃上げもないので、物価だけ上がって生活が大変苦しい」と窮状を訴えた。
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