八重山毎日新聞社

　インターネットを中心に情報があふれる中、現代の子どもたちは、将来、どの職業に憧れを持つのだろうか▼株式会社クラレ（本社・東京都千代田区）が、この春小学校に入学する子どもとその親を対象に調査した結果、子どもの「将来就きたい職業」の総合１位は２７年連続で「ケーキ屋・パン屋」だった▼一方、親の「就かせたい職業」は男女とも「公務員」で、親の子どもの安定を願う気持ちが表れた格好だ。特徴的なのが、女の子で２７年間トップだった「看護師」が２位に落ちた。人の役に立つ仕事と分かつていてもわが子に苦労をさせたくないという親心がうかがえる、と分析している▼男の子は警察官、スポーツ選手、消防・レスキュー隊の順。女の子は、２位に芸能人・歌手・モデル、３位は保育士が入った。男の子はカッコ良い、女の子は華やかな、かわいい職業への憧れが強いようだ▼今回の将来就きたい職業は、子どもたちの漠然とした憧れの段階だろうが、夢を持ち続けることは大事。そして、努力を積み重ねることで夢が現実ともなろう▼きょう１０日は、石垣市内の多くの小学校で入学式があり、子どもたちが期待と不安を胸に入学する。そして将来、就きたいと憧れる職業に向け第一歩を踏み出す。いつの日か夢が正夢となる日を期待したい。（下野宏一）