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シラヒゲウニを試験養殖 八重山漁協

養殖タンクで生育したシラヒゲウニ=26日午後、海ぶどう陸上養殖施設内

養殖タンクで生育したシラヒゲウニ=26日午後、海ぶどう陸上養殖施設内

試食会で味見をする関係者ら=26日午後、八重山漁協荷捌き所

シラヒゲウニの実

出荷時期の検討など課題

 八重山漁協が2024年6月から石垣市のまちづくり支援寄付事業(石垣ウニ養殖事業、322万円)を活用して新たな陸上養殖としてシラヒゲウニの試験養殖に取り組んでいる。26日には関係者を招き、事業報告を兼ねた試食会を漁協荷さばき所で開いた。次年度は放卵期を避ける出荷やエサの安定的な確保などの方策を検討する。

 シラヒゲウニはかつて石垣島近海でも多く漁獲されていたが、近年は激減し市場に出回ることはほとんどなくなっている。ただ高値で取引されることから、新たな陸上養殖の対象種として有望視されている。

 同漁協の比嘉幸秀さん(64)ら4人が昨年6月、養殖に使用するタンクやケージなどを準備して県栽培漁業センターから20㍉のウニ種苗2000個を購入し、八島町の海ぶどう陸上養殖施設内のタンク6基で試験養殖を開始した。同年12月にも21㍉種苗を1500個購入した。次年度も同事業(309万円)を活用して3000個の種苗を購入する予定だ。

 養殖は、自然に近い取水した海水のかけ流し式で行い、水質管理を徹底している。石垣島青果から主にキャベツの葉くずの提供を受け、朝夕の2回エサやりをしている。

 昨年6月に導入した種苗は10㌢程度まで生育している。11月から3月までの冬場は放精・放卵が起こるため、実入りが悪くなる傾向があることから、抱卵の抑制や出荷時期の検討などが課題となっている。次年度は観光客が多く訪れる夏場での出荷を目指す。

 比嘉さんは「昨年12月に身を確認したが、放卵して身が崩れていたので、どの時期に良い状態で出荷できるかが課題。ことしは5月のゴールデンウイークから9月のシルバーウィークにかけて出荷してみたい。どういうエサが実入りをよくするかも研究していきたい」と話している。

 試食会には中山義隆市長や市担当課、仲買人らが訪れ、取り出したばかりのウニに舌鼓を打った。中山義隆市長は「生も焼きもおいしい」と絶賛した。

  • タグ: 八重山漁協シラヒゲウニ試験養殖
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