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八重山家畜市場と黒島家畜市場の子牛セリ価格…

 八重山家畜市場と黒島家畜市場の子牛セリ価格がコロナ前の水準に回復傾向を示している。八重山家畜市場では2月セリの平均価格が1月の初セリより5万円ほど上昇。3月セリでは八重山が前回から9万円、奇数月開催の黒島は前回比12万円とそれぞれ上昇している▼生産農家の表情も明るさを取り戻している。それも当然だろう。昨年同月比で両市場とも11万円以上の高値で取引されているからだ。新年度が始まる4月以降もコロナ前並みの価格水準への期待が高まる▼価格上昇の背景には複数の要因が考えられる。ある農家は「年明けのトップセールスの成果」と喜ぶ一方、「生産農家の廃業による出品数減少」や「決算期との重なり」を指摘する慎重な見方も存在する▼国内では円安効果もありインバウンド需要が好調だ。八重山でも4月3日から香港と韓国からの国際線が定期就航する。これにより石垣牛の需要拡大も見込まれる▼しかし楽観視するには時期尚早という現実もある。全国的な枝肉価格の低迷は続き、飼料や肥料価格は高止まりしたまま。業界を取り巻く環境は依然として厳しく予断を許さない▼コロナ禍やウクライナ情勢など、長期にわたり子牛生産農家を苦しめてきた「冬の時代」。この価格上昇が、待望の「春の訪れ」となることを期待したい。(立松聖久)

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