八重山毎日新聞社

　読者に支えられて昨日、弊紙は創刊75周年を迎えることができた。小欄も1980年入社、2013年に退社するまで33年間、新聞社の業務全般を担わせていただいた▼入社当初、新聞を読みたくても朝の配達が難しい地域は郵送配達で2～3日遅れの古新聞とからかわれていた。石垣島1周道路が整備されたのを期に北西部地区で新聞配達業務を引き受けてくれる集落単位の取次所を募ってみた。市街地と同じく朝読めるなら協力してもいいという申し出が寄せられた▼ただし集落から離れた家は、新聞社で直接配達してほしいという条件がついてしまった。新聞の刷り上がりから夜明けまでは時間が限られている。そこで入社間もない社員で西回りと東周りの班を組み交代で取次所への配送を始めた▼集落から離れた道路沿いの読者宅には配送車が乗り入れ、道路から奥まった読者には、道路沿いに新聞ポストを設けそこまで取りに来てもらうようにした。ところが夜だと見逃しも多く再配達をする羽目に。配達後の雨でべたついてしまい交換に走る日も▼陸路は改善もできたが海路や空路で運ぶ竹富町、与那国町は今でも配達は即日でも遅い▼その点、電子版八重山毎日新聞は、朝5時には距離空間に関係なく世界中の読者に同時に配信され旅行の際はスマホで読める。（仲間清隆）