高校進学支援で新事業 竹富町議会一般質問
- 2025年03月12日
- 政治・行政
3月定例竹富町議会は11日から一般質問の日程に入り、初日は上勢頭巧、山盛力、東金嶺肇、加屋本真一の4氏が登壇した。町は次年度、高校へ進学する生徒をもつ保護者の負担軽減を目的とした「進学準備支援事業」と「保護者への交通等支援事業」を新たに実施する。旧古見小学校の跡地利用については企画提案型の公募で活用方法を検討する。
「高等学校等進学準備支援事業」はことし3月に町立中学校を卒業し、高校へ進学する生徒を対象に、入学準備にかかる資金を一部助成するもの。
「交通等支援事業」では町内在住の保護者が町外高校への学校行事等に参加する際、船賃や航空運賃など交通費の一部を助成する。対象は高校へ進学している生徒の保護者で多額の渡航費を要している現状を改め、沖縄本島との格差を是正することなどを目的としている。上程している次年度の当初予算に盛り込んでおり、取り上げた上勢頭氏は可決し次第、対象となる全保護者への速やかな周知を求めた。
旧古見小跡地利用について、竹富町教育委員会は3月下旬から4月上旬に公募をかけ、活用方法を検討、期間は6月頃までを予定している。山盛氏への答弁。
跡地利用をめぐって竹教委はこれまで古見・美原地区の住民と意見交換を行い、2月末には第2回検討委員会を同校ランチルームで実施した。地域住民からは利活用の案として役場庁舎や美術館、民間救急救命士の待機施設、福祉施設、スポーツ施設、町営団地、文化芸能体験施設などさまざまなアイデアが出されたという。
竹教委としては今後、公募で示された企画の内容を検討委で諮り、住民へ説明していく。また、方向性が定まり次第、文部科学省へ学校施設等の財産処分手続きを行い、普通財産とする変更作業を進めていく。
深刻化する船員不足解消に向け、町は次年度から独自の誘致支援事業を実施する。船員希望者に対する八重山までの引っ越し費用と渡航費、家賃の一部助成を行い、人員確保に努める。
船員資格を取るための専門教育機関が広島県にあり、受講費用は現在県が負担している。町はそれに組み込まれない費用を補助する考え。小濵啓由政策推進課長は「船会社とタイアップして取り組んでいきたい」と述べた。加屋本氏への答弁。
波照間空港について前泊正人町長は滑走路延長や機能拡張は「必要」と改めて認識を示したうえで、整備手法は「なにが適正か国、県の動向を注視しながら検討する必要がある」と述べた。東金嶺氏への答弁。
特定利用空港指定にともなう整備に同意するか見解を問われた前泊町長は「賛否両論あることは認識している。空港が県管理である以上、県の同意が必要だが、国や県からも何も(指定の)説明がない。話があればテーブルについて話を聞きながら判断したい」と強調した。
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