「名蔵湾にジュゴン生息」 西表石垣国立公園シンポ
- 2025年03月01日
- 地域・教育
第2回西表石垣国立公園シンポジウム「海底地形と生物相から紐解く石垣島名蔵湾の豊かさ」(環境省沖縄奄美自然環境事務所)が2月28日、石垣市民会館大ホールで開催され、専門家5人が名蔵湾に関する研究の成果を発表した。沖縄県環境科学センターの小澤宏之氏は名蔵湾にジュゴンが生息している証拠を示しながら「名蔵湾でジュゴンの生息する証拠となる喰み跡が見つかった。海草藻場の保全はジュゴンだけでなく、私たちにとっても大切な環境だ」と強調した。
八重山のジュゴンは、1987年に西表島に打ち上げられた死体を最後に見つかっていないが、2018年8月、波照間島で第11管区海上保安本部石垣航空基地所属のヘリコプターから親子とみられる姿が確認されるなど環境省が18年度に実施した目撃情報をまとめた調査では2000年以降、11件が報告された。
20年度の生息調査では西表島、新城島、黒島の沿岸で「喰み跡」を確認している。
名蔵湾では、小澤氏が23年度に行った調査で同海域としては初めてとなる喰み跡を確認。24年度にも再び複数が見つかり「間接的な証拠かもしれないがジュゴンは名蔵湾に来ている」と説明。「日本のジュゴンの保全を考える上で八重山・宮古のジュゴンはとても重要だ」と指摘した。
このほか、九州大学浅海底フロンティア研究センターの菅浩伸氏は「奇跡のような海底地形とサンゴ礁環境」、国立研究開発法人水産研究教育機構水産技術研究所の名波敦氏は「魚のねぐらとサンゴのかかわり」、県水産海洋技術センターの太田格氏は「稚魚の成育場としての重要性」、同センターの秋田雄一氏は「八重山のマクブのふるさと」のテーマで発表。豊かな名蔵湾を守るには陸域からの連続した保全が必要なことや同湾の生物多様性が漁業に大きくかかわることなどを紹介した。
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