生命保険に入ろうと思ったが、やめた。死ぬと…
- 2025年02月26日
- 不連続線
生命保険に入ろうと思ったが、やめた。死ぬと6千万円が支払われるらしいが、現金を受け取るのは私ではなく別の人になる。そこで「自分がもらいたい」と思ってしまった。「なんて俗物だ」と非難されるかもしれない▼ところで、人はどこで死ぬのがいいのだろうか。多くの人が理想的な「最期の場所」を思い描いていることだろう。ちょっとおもしろい話がある▼小説家・夏目漱石の弟子、内田百閒(ひゃっけん)は、随筆「百鬼園先生幻想録」で、商人と船乗りの会話を記した。彼らは、お互いの親や先祖がどこで亡くなったかをたずね合う▼船乗りは「父も祖父も曽祖父も、みんな海で死んだ」と答える。商人は「みんなベッドの上で死んださ」と言う。それを聞いた船乗りは驚き、「お前はベッドで寝るのが怖くないのか」と問い返した▼さて、ベッドではなく海の話をするが、2024年に県内で発生した水難事故の被害者は184人で過去2番目の多さ。そのうち死亡・行方不明者は26人いた。外国人観光客の事故も増えている▼第11管区海上保安本部は事故の状況をスムーズに伝えられるよう、映像を使った通報システム「Live118」を導入。外国人向けには多言語で安全対策の情報を提供する予定だ。こうした現状をみても、やはり海は怖い。(玉津盛昭)
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