台湾に関心を持つ読者のなかには、旧暦に…
- 2025年02月24日
- 不連続線
台湾に関心を持つ読者のなかには、旧暦にのっとって行われる台湾の伝統行事に関心を寄せる人がいる。しかし、自分のところの行事を放っておいてまで台湾に赴くわけにもいかず、お隣さんの様子はなかなかのぞきにいけない▼十六日祭(ジュウルクニチー)の前日に台湾で行われる元宵節はとりわけ難しい。各地でオリジナルな行事があるからだ。おびただしい量の爆竹を使う地域もあれば、夜空に無数のランタンを浮かべる地域もある▼17日付9面で報じた雲林県の吃飯担も特異な行事の好例だ。ことしはあいにくの雨だったが、会場の広い農地は、傘を差したり、雨がっぱを着たりした人たちで埋まった。例年通りのにぎわいだ▼その村で思いがけない風景に遭遇した。路地に移動販売のトラックが停まり、外国人たちが集まっているのだ。荷台には、軽食や調味料、コスメなど多種多様な商品が積まれている。ラベルの文字は、タイ語のようだった▼村の人たちが伝統行事に専念しているとなれば、勤め先もゆったりした雰囲気になるだろう。あるいは休暇なのかもしれない▼ほかの地域で元宵節を見物してきた知人によると、外国人労働者がみこしを引く役割を担っているケースもあったとか。社会の多様性が伝統行事の風景に変化を与えているようだ。(松田良孝)
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社八重山毎日新聞は一切の責任を負いません。
関連するニュース
- 関連するニュースはありません。