バンナ公園でイノシシ駆除 石垣市
- 2025年02月23日
- 政治・行政
バンナ公園内でのイノシシ繁殖による農作物被害が周辺ほ場で相次いでいることを受け、石垣市農政経済課は昨年12月24日から、バンナ公園内東側の市有地(生活環境保全林)でくくりわなによる駆除を県猟友会石垣地区に依頼して実施しており、21日までに26頭を捕獲した。予想以上の効果が出ていることから生息密度が高いとみられる。当面はわなによる駆除を継続し、市有地以外のエリア拡大も検討する。
バンナ岳一体は、狩猟実施可能な場所となっているが、公園の整備開始に伴い30年余りにわたって自粛していることから、イノシシなど有害鳥獣の繁殖で近隣のほ場が農作物被害を受けているほか、公園内の芝や植物も掘り起こされる事態も発生している。
同課によると、昨年4月からことし2月21日までにバンナ公園に近い名蔵地区の農家10戸から駆除依頼が出ており、さとうきびや水稲、パインアップルなど921平方㍍で被害の報告がある。
同課は昨年12月15日、公園内で猟銃を使った猟友会による駆除を計画したが、手続きや安全対策などに課題があったため中止。公園管理者の県都市公園課などと調整した結果、年度内は猟銃による駆除を見合わせ、わなによる捕獲を実施することになった。
同年12月24日、猟友会に許可証と従事者証を交付し、市有地内で人の立ち入りがなく獣道とみられる場所90カ所にわなを設置した。猟友会のわな班がほぼ毎日チェックを行っており、これを3月末まで継続する。
この間の生息状況や駆除効果を確認した上で猟銃による駆除を行うかどうか協議する。さらに現在のわなの設置エリアは公園東側の市有地で公園面積300㌶の3分1程度となっていることから、広範囲での駆除も検討する。
松川英樹課長は「バンナ公園内はイノシシの棲み場となっていると考えられる。管理者の県と十分に協議しながら安全を最優先に駆除を実施し、農作物被害の軽減に努めたい。今後はクジャクについても対策の広げたい」と話している。
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