八重山から5句選出
HPで入手可、「活用を」
県内各地に伝わることわざや教えを広く紹介するしまくとぅば普及センター(沖縄県文化協会)の「黄金言葉カレンダー」2025年度版(25年4月~26年3月)が完成した。八重山から5カ月分の5句が選ばれている。県内全小中高と高校進学で離島を出る全中学3年生に配布される。ホームページ(HP)からもダウンロードでき、広く活用を呼びかけている。
同センターが22年度版から発行しているもの。各地から募集し、集まった約70句から地域バランスも考慮して12か月分を選出。これに合わせ、「各月の黄金言葉」「沖縄の自然や風景、季節感」をテーマにした「原画コンクール」で県教育委員会などともに高校生から原画を募った。
カレンダーは、黄金言葉を応募・選出された各地の選者と高校生原画のコラボレーション。原画コンでは358点の応募があり、優秀賞12点がカレンダーに採用された。今回は優良賞作品もカレンダー末尾で紹介、八重山高校2年の與那城凰さんの「働く人々」も掲載されている。
12カ月分の黄金言葉のうち、八重山から選出されたのは5月の「木ヌ梢ー 見ラリンサンガ 人ヌ梢ー見ラルヌ」(木の梢は見えるが、人の将来は見極めることはできない)=平得=、6月の「波ヌ声風ヌ声聞ンナ」(波の声、風の声を聞くな。余計なことに気を散らすな)=与那国=、8月の「馬ー乗イミーリ。人ーピライミーリ」(馬は乗ってみなさい。人は付き合ってみなさい)=石垣四カ字=など。
このうち、地元平得に伝わる教えを2点応募して「木ヌ梢―」が選ばれた西表直子さん(75)=平得=は「この言葉は両親からも地域の人からもよく聞かされていた。各学校に配布されるので各地の黄金言葉が広がれば」と期待する。
西表さんは、「木ヌ梢―」に合わせ「私の未来」というタイトルで原画を描いた前里咲衣さん(宮古高校2年)に礼状を出し、「あなたの未来は無限です。これからもご自分の目標に向かって頑張ってください」とエールを送った。
カレンダーは同センターのHPから入手でき、各月のカレンダーに掲載されているQRコードからは音声も聞くことができる。HPへのアクセスはQRコードから。
関連するニュース
- 八重山から2人出場 2024/09/17
- 21年度しまくとぅば功労者 八重山から1個人1団体 2021/08/30
- しまくとぅば県民意識調査 使う割合、八重山55% 2019/05/27