「性の多様性尊重を」
石垣市男女共同参画会議
琉大法務研究科・矢野教授が講演
琉大法務研究科・矢野教授が講演
2024年度第1回石垣市男女共同参画会議・第2回石垣プラン地域推進委員会が10日、石垣市役所であり、琉球大学大学院法務研究科の矢野恵美教授による講演「性の多様性の尊重はなぜ必要か?」が行われた。同性カップルなどが社会的に保障されるよう「必要性を一緒に共有できれば」と誰もが生きやすい社会づくりに理解を促した。
矢野氏は、学生との関わりを通し身体は男性だが心は女性などトランスジェンダーの人が不便を強いられている現状に「あまりにも理不尽ではないか」と性の多様性の尊重を訴えている。
男性が女性のようなしぐさや言葉遣いをしたり、女性が男性の洋服を着たりすることについて「言葉遣いで敬語を使う場面で敬語を使うとか、それができていればいいのでは。洋服もフォーマルな場面はそれを着るが、別に何を着てもいい。色や形は関係ない」と述べた。
性の多様性が話題になると必ず出る「性的少数者」について、心身ともに男性・女性らしく生きている人を「多数者」とした上で「多数者は当たり前のように尊重され既に権利の保障もある。そこに気づいていない。同性婚の方が婚姻届を出そうとしても受け取ってもらえないことがある。とても不平等」と指摘、同性婚などの権利も認められるべきだと強調した。
現在、特に心配している事としてセクシュアルマイノリティーの子どもの自殺企図率が高いことを挙げ、「その子は何も悪くないのに何も保障されず、何も言ってもらえないから『自分はおかしいかな』と思ってしまう。子どもの命を守るためにも性の多様性を尊重してほしい」と呼びかけた。
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