八重山毎日新聞社

　那覇市消防局の出初め式を見に行った。お目当てはハイパーミストブロワー車。同車両はリモコン操作での無人走行が可能で、大量のミストを放水し、危険物火災やトンネル火災に対応できる▼那覇市は2019年に全国で初めてブロワー車を導入した。ミニカー「トミカ」では「那覇市消防局」と印字された特別仕様のモデルまで発売されている▼ただ、この車両はまだ那覇市内で（幸いにも）活躍したことがない。近隣の自治体から出動要請を受けたことはあるらしいが、市民がその姿を目にする機会はほぼない。だからこそ、出初め式でのパフォーマンスには注目が集まる▼式では消防局が所有する29台の車両のうち20台が登場してパレード。最後の一斉放水では、ブロワー車がゆっくり無人走行しながら大量のミストを放出し、盛り上がった▼石垣市消防本部でも12日に出初め式が行われ、恒例の「はしご乗り」や展示訓練でにぎわったようだ。市消防によると昨年1年間、消防車が出動した警防活動は242件。火災は31件発生、過去5年で最多だった▼ちなみに1月は火災が多い時期となっている。県の統計をみると2012年から21年の10年間で、1月の火災は平均48件あった。今の時期は特に火の元、火の取り扱いに注意が必要となる。火の用心。（玉津盛昭）