おみくじ。吉凶を占うために寺社などで…
- 2025年01月14日
- 不連続線
おみくじ。吉凶を占うために寺社などでひくそれの、起源をさかのぼれば国のまつりごとや後継者を選ぶさいに神仏の意志を占うものだったという。個人の吉凶を占うようになったのは鎌倉時代に入ってから▼良い順に大吉、吉、中吉、小吉、末吉、凶の6種が一般的。時に大凶もある。健康、恋愛、金運、仕事運、学問など様々にしるす。ことに正月三が日は参詣の老若男女が集ってにぎやかに向こう1年を占う風景がみられる▼そのおみくじ、昨年は大吉をひいた。夕刻、北陸は能登半島で大地震・津波災害が発生。TVアナウンサーの「今すぐ逃げて!」の絶叫で明けた1年は、やんばるを含む集中豪雨など天災の続発、裏金疑惑の与野党逆転、米国ではお騒がせ大統領誕生など大波乱。大吉の記憶など軽く吹っ飛んだ▼それでも新年を迎えれば凡庸の常、またぞろ神仏に向こう1年の家内安全と無病息災を祈る。ひいたおみくじは「末吉」である。昨年を思えば、それぐらいがちょうどいい▼市内書店の店頭に平積みされた占い本。ぱらぱらめくれば今年は運気上昇の年という。そこだけ読んで頁を閉じた▼人間やはりちっぽけな存在。おみくじの運気に一喜一憂しつつ、たとえ心細くとも自らをのみ頼って生きるしかあるまい。北風に震えながらそう思った。(慶田盛伸)
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