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2025年が明けた。巳(み)年だ。蛇は脱皮…

 2025年が明けた。巳(み)年だ。蛇は脱皮を繰り返し、新しく生まれ変わることから生命力や再生、変化と進化の象徴とされており、コロナ禍からの再生には最適な年なのかもしれない▼それに期待をかけたいのが低迷が続く畜産業界。本紙が8日付で報じた昨年のセリの年間実績では、子牛の平均価格は八重山が45万円台、黒島は39万円台。前年比で約3・8万円、5・4万円もの大幅減。ピーク時の6割程度にまで下落している▼現場ではこれに飼料などの高騰が追い打ちをかける。収入が減り、出費は増える。畜産農家の経営は厳しさを増し、見切りをつけ、離農する農家も出ている▼子牛の上場頭数は八重山が8140頭、黒島が866頭。前年比でそれぞれ55頭、82頭の減少。特に黒島は顕著だ▼その要因ともとれる成牛のセリへの上場が増えている。これは、好調時は優良系統への母牛の更新と受け取れたが、現状では、農家が母牛を手放し規模縮小を図っているのではないか▼母牛が減れば必然的に子牛も減る。このままの状況が続けばセリへの上場頭数が減り、市場自体の衰退へとつながりかねない。規模が縮小すると購買者誘致への影響も心配され、関係者の間では、八重山と黒島の市場統合を模索する声もある。両市場の再生を図る年だ。(下野宏一)

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