捨て猫対策強化へ
- 2024年12月25日
- 社会・経済
南ぬ浜町緑地公園
南ぬ浜町緑地公園に遺棄される猫が後を絶たない状況を受け、石垣市は24日、関係機関を集めて捨て猫対策関係機関会議を市役所で開き、対策を協議した。公園管理の明確化やパトロールなどの実施を確認した。防犯カメラなどによる監視の強化、動物愛護法違反での摘発などを求める意見があり、監視カメラについては市港湾課が来年度から設置を進めていきたいと報告した。
市環境課の呼び掛けに獣医師、八重山警察署、八重山保健所、島猫TNR協議会の担当者らが出席した。
同協議会は市の助成を受け公園内にいるすべての猫の避妊去勢手術を完了しているが、遺棄が後を絶たず今年に入ってからは約60頭が捨てられた。現在、公園内には約170頭がいることが確認されている。
動物愛護法では、愛護動物の遺棄は刑罰の対象で1年以下の懲役か100万円以下の罰金。自活できない環境に置き去りにすることも遺棄に当たる。
獣医師は▽防犯カメラの設置▽監視員の巡回▽遺棄者の発見・摘発▽マスコミへの情報開示―などの対応案を示し、「遺棄すると捕まるという認識をもっていただくしかない」と提起、協議会もカメラ設置を強く求めた。
市港湾課は、失火などもあったことから来年度から防犯カメラの設置を進める。八重山署の担当者は「防犯カメラが有力な情報となる。カメラを設置し、遺棄した情報提供があれば対応できると思う」とした。
公園では、ボランティア団体キャットナーサリーラリマーを主体とする4人のボランティアが毎朝夕、すべての猫の確認やエサやり、傷病猫の治療、里親探しなどを行っている。エサ代だけで年間70万円かかるなど経済的負担を招いていることから、同協議会はこれらの費用を市が負担してボランティアに委託するよう求めた。
関係機関会議では猫の遺棄防止と適正飼育・管理の周知活動の内容を確認した。公園施設を適正に管理するためのボランティアの位置づけ、動物遺棄への対応など施設管理を明確にした上で1月中に周知活動を行い、2月には合同のパトロールを行う。各機関も定期的に行う。さらに各機関の捨て猫対策も明確化する。
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