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八重山の「食」 ライブ発信 西表のイタリア料理店経営・鄭さん

客の前で調理する鄭さん(左)=堺孝行ナイフギャラリー

客の前で調理する鄭さん(左)=堺孝行ナイフギャラリー

大阪から世界へ 地元食材でフルコース
八重山パスタコンも計画

 西表島祖納の子午線ふれあい館でイタリア料理専門店「リストランテ・テラ・イリオモテ」を営むシェフ・鄭彰彦さん(39)が7日、大阪で開かれたプロ用包丁名門ブランド主催の料理ライブで地元八重山の食材をふんだんに使ったイタリア料理のフルコースを調理・提供し、ブランド包丁とともに八重山産食材の魅力を発信した。

 料理ライブは、世界100カ国以上で料理人に愛されるプロ用包丁のブランド「堺孝行」を製造する青木刃物製作所が包丁の魅力を世界に発信するイベントで、「リストランテ・ラテ・イリオモテin大阪・堺孝行ナイフギャラリー」の名称で行われた。料理ライブは今回で13回目となるが、九州・沖縄エリアから招聘されるのはリストランテが初めて。

 鄭さんは上原精肉店から石垣牛、猪狩家から琉球イノシシ、みちたけ丸からナポレオンフィッシュ、ヤエスイ合同会社から石垣産本マグロのカラスミ、池原酒造から白百合、与那国海塩から「手作りの塩」、大浜農園から米粉を調達、ほかに沖縄三大高級魚スジアラや長命草も使った。堺孝行の包丁でこれらの食材をフルコースに仕上げ、イタリアの定番の牛肉料理タリアータにした石垣牛を薄く切るカッティングも披露した。

 昼と夜の部に同ギャラリーの有料会員ら関西の食通ら計28人がゲスト。全員が完食するなど好評で、異例となる第2回の開催(来年冬以降)も決定した。

 鄭さんは「関西の食通に八重山食材が通用した証。八重山から1600㌔離れた大阪で八重山を食する意味を追及し、包丁と食のすばらしさに特化したイベントとなったことが、成功の鍵だと感じている」と振り返り、「自然観光に次ぐ魅力として八重山の『食』を確立する地域おこし活動を加速させるため、今後も国内外に積極的に打って出る」と意欲を語る。

 すでに来年も国内の4カ所での料理イベントに出演することが決まっている。さらに、地元で「八重山の食」を盛り上げる活動の一環として八重山在住者向け・プロアマ不問の「八重山パスタコンテスト」の開催(来年春~夏)も計画している。

 鄭さんは2019年度から21年度までの3年間、竹富町任用の地域おこし協力隊として白保地区の宿泊施設「海人の家」の管理運営業務に当たった後、イタリアンシェフ加藤政行氏に師事した腕を生かして22年5月30日に開業した。(写真はいずれも提供)

  • タグ: イタリア料理八重山産食材ライブ発信
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