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「飲食接待」疑惑ぬぐえず

石垣・基隆定期フェリー航路開設事業で現地視察した際の「飲食接待」疑惑について料理の実額を示すよう意見が出ている。写真は12月定例市議会初日の様子=2日、石垣市議会議場

石垣・基隆定期フェリー航路開設事業で現地視察した際の「飲食接待」疑惑について料理の実額を示すよう意見が出ている。写真は12月定例市議会初日の様子=2日、石垣市議会議場

台湾視察団 料理の実額は?
市は「1人5000円」主張も 説明が不十分

 石垣市の台湾視察団が11月12、13日に現地で台湾企業から「飲食接待」を受けた疑いについて、12月定例市議会一般質問でも取り上げられたが、市当局の説明は不十分に終わった。市は、台湾側へ事前に会食を予算の範囲内(1会食あたり一人約5千円)で設定してほしいと伝え対応してもらったと主張しているが、会食費用の支払額(全体・石垣市分の内訳)、正確な料理内容、料理の実際の額などを示していない。「豪華メニュー」とされている実額の説明責任が問われている。

「出せない」

 視察団と台湾側が台北市内のホテル・圓山大飯店で会食した際の品書きには、フカヒレ、和風あわび、牛頬肉のトリュフ風味など10品が記載されている。市当局は台湾物流大手・華岡集團(ワゴングループ)に会費を一人あたり約5千円(1千元)になるよう要望。店側は要望に応じて対応したという。

 嶋田廉企画部長は内原英聡氏への答弁で「(会食費の)全体金額も当然確認させていただいた上で本市負担分の領収書をいただいている」と述べたが、内原氏は「飲料代を含めて現地企業が全体でいくら払って、石垣市側の負担額が幾らだったのか、資料や領収書を出せばいいのでは」と食い下がった。嶋田部長は「圓山大飯店から(人数などによって)料理の食材等を変えて対応しているので、総額などを漏らされると今後に影響するため『出せない』とうかがっている」と事情を説明。

 また、市関係者は取材に「店側は客や人数によって割引の率を変えている。私たちはそこまでタッチできない。店側から個別に領収書は切れないと言われたので、石垣市側のお金を預けたワゴン社から領収書をもらった」と経緯を明かした。

整合性

 企画部石垣・基隆定期フェリー航路開設準備課は、ワゴン社を通して1会食あたり約5千円になるよう飲食店側と調整しているため、5千円以内の料理(酒類含む)提供を受けたと重ねて強調してきた。

 しかし、中山義隆市長は砥板芳行氏の答弁で、市が支払った一人あたり3会食分の合計額約1万5千円(3千元)の使い道について、ワゴン社がそれぞれの会食で費用を配分しているとして、「昼食と晩さん会の値段がみんな同じわけではない。値段の上下はあるので、そこはワゴンさんが調整したと思っている」と異なる認識を述べた。

 中山市長と担当部局の見解に整合が取られておらず、割引前の料理の実額を示す必要性が増している。

  • タグ: 石垣市飲食接待
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