絵本「あんぱるぬゆんた」原画展を見た…
- 2024年12月15日
- 不連続線
絵本「あんぱるぬゆんた」原画展を見た。長野県生まれの故代田昇氏の軽妙な詩文(ユンタ)に呼応して描かれた石垣市出身の宮良貴子さんの原画16枚が展示されていた▼精緻に描かれたカニたちが今にも動き回りそうで一枚一枚、細部まで魅入ってしまった。こんなかわいい、よく働き踊るカニたちは、自然界ではどんな活動をしているのだろうか。いつもは、名蔵大橋の上からしか眺めたことのないアンパルの干潟へ降りて観察してみたくなった▼歩を会場奥へ進めたら、なんとそこには絵本に描かれたカニの種ごとの拡大写真が展示され、大型ビジョンには空撮によるアンパル干潟の映像が流されていた。聞けば今回の展示会は那覇の「我がーやいまの自然環境を考える会」と八重山の「アンパルの自然を守る会」の共催だという▼おかげで普段は人が近づくとすっと逃げ隠れてしまう小さなカニたちがこんなにかわいく、派手な色合い、おどろしい形をしているんだということも知ることができた▼本展は昨日で終了したが、島の自然環境を守り保全に務めることが私たち人間をも守ることにつながることを考えさせてくれた▼島の海岸や砂浜に立ち、流れ着くごみやポイ捨てごみの多さについ目を向けがちだがそこに住む生き物にも注意を傾けたいと思う。(仲間清隆)
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