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ジャーナリストの斎藤貴男さんの本に…

 ジャーナリストの斎藤貴男さんの本に「教育改革と新自由主義」がある。帯に「学力低下の原因は何か? 亡国の教育行政を斬る!」とのキャッチフレーズ。今から20年前の2004年に発刊されたものだ▼同著は、戦後守られてきた教育の機会均等が奪われることへの危機感から、日本の階層化や不平等の現実を鋭くえぐる内容だった▼「できん者はできんままでけっこう」。その本で紹介されていた言葉が強く印象に残っている。「ゆとり教育」の下敷きとなる教育改革に向けて答申を出した、元文科省教育課程審議会長を務めた作家・三浦朱門氏が発言したものだ▼あれから20年。ひょんなことから先日みたユーチューブにそれを思い出せるセリフに出会った▼2021年に放映された阿部寛さん主演の東大合格を目指す学園ドラマ「ドラゴン桜」(TBS)。第3話に出てきた。要約すると、こうである▼「国はな、お前らにはバカなままでいてほしいんだ。何にも疑問をもたず、何にも知らないまま調べないまま、ただひたすら制度に従い働き続け、金を払い続ける国民でいてほしい。本質を見抜く力がなければ権力者と同じ土俵にすら立てねえんだ。そのためには勉強するしかねえんだ。勉強ってのはな、この国で許された唯一の平等なんだ」。(比嘉盛友)

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