しょうがい者・こうれい者観光案内所 石垣空港到着ロビーに開設
NPO法人バリアフリーネットワーク会議(親川修代表・沖縄市)は1日、南ぬ島石垣空港の到着ロビーに「しょうがい者・こうれい者観光案内所」を開設した。電動車いすやベビーカーの貸し出しや観光案内、相談などのサービスを提供し、石垣島や周辺離島におけるバリアフリー観光のワンストップ窓口を目指す。
同法人は沖縄県観光バリアフリー宣言のもと、2007年に那覇空港に「那覇空港しょうがい者・こうれい者観光案内所」を開所。県の観光バリアフリーの拠点として機能し、昨年度は車いす1066台、ベビーカー1305台の貸し出し実績がある。石垣空港の同案内所の開所は那覇、福岡空港に次いで国内3カ所目となる。
同所は市内で看護サービス事業を展開する㈱ケアアテンドTettoMe(上谷綾子代表取締役)が運営協力し、職員を配置して対応。車いす4台とベビーカー5台、電動車いす「ウィル」1台のほか、介護用の調理器具やチェアなども貸し出す。来島時に借りて帰る際に返却することで旅行者の手荷物の減量が期待できるという。
また同会議が発行するバリアフリー観光ガイド「そらくる沖縄」も提供し、安心・安全な旅を案内する。
1日午前、同空港で開所式が行われ、同会議の親川代表は「ユニバーサルデザインの観光は石垣島から始まるものだと思っている。今回の開所でサービスを充実させ、石垣の観光を少しでも盛り上げる一助になれば」と期待を込めた。
案内所を運営するTettoMeの上谷代表取締役は「車いすやベビーカーなどは各施設から持ち出せないケースが多かった。開所で旅先での不安が一つなくなることでノンストレスで島の観光を楽しむことができる」とし、活用を呼びかけた。このほか石垣空港ターミナル㈱の新垣健一代表と中山義隆市長のあいさつ(西銘基恭観光文化課長代読)もあった。
同案内所の開所時間は午前10時半から午後6時まで。レンタル用品は事前予約制となっている。
電動車いす「ウィル」 貸し出しサービスを開始
1日に開所した「石垣空港しょうがい者・こうれい者観光案内所」はWHILL㈱(本社東京都)の電動車いす「ウィル」の貸し出しサービスを開始した。同社は普段は車いすを使用しないが長距離の歩行がつらい人、一時的にけがをしている人などの利用を呼びかけている。
「ウィル」は那覇、福岡、新千歳空港などで同様の貸し出しを行っているほか、羽田や成田、関西国際、中部セントレアなどの主要空港では保安検査通過後の移動手段として自動運転式の機材が無料で貸し出されている。
今回導入したモデルは折り畳み式でレンタカーなどにも車載しやすいタイプ。レバー一つで走行でき、速さも時速1~6㌔で調整可能。最長走行距離は20㌔で着脱可能なバッテリーを充電して使用できる。レンタル料金は1日4000円。
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