介護医療院が開院 郡内初、石垣島徳洲会病院
八重山圏域で初、県内では6件目となる介護医療院「石垣島徳洲会介護医療院」が2日、石垣島徳洲会病院の4階に開院した。病院併設型のⅡ型施設で個室13床、多床室35床の計48床を用意。長期的な療養が必要な要介護1以上の高齢者に対し、医学的管理のもとで医療や介護を行う。
介護医療院は医療機能と生活施設としての機能を兼ね備えた施設で、2018年の介護保険法の改正法施行により新たに法定化された。同病院では以前、健診センターとコロナ病床だった4階を全面改装して開院した。
胃ろうなどの経管栄養やインスリン注射、たん吸引、カテーテルなどの医学的管理が受けられるほか、機能訓練、みとりやターミナルケアも行う。介護リフト計3台を導入しており、各部屋に見守りカメラ、全ベッドに体動センサーを完備。患者の心拍数や呼吸数などを職員の端末アプリでリアルタイムで確認できる。
同日午後、開院セレモニーが行われ、池村綾院長は「医療資源、介護資源に限りがある中で、シームレスな連携がより強化されるものと期待している。島の皆さんにとってよりよい医療介護が提供できる」と述べた。
同院は今月中旬ごろから稼働し、現在20人が入所を予定。今後はⅡ型からより重篤な要介護高齢者を受け入れるⅠ型を目指していく予定という。
介護部門看護責任者の友寄幸子さんは「インスリン注射を必要とする方や認知症の方など入所の問い合わせが多い。職員、入所者皆が笑顔になれる施設を目指したい」と話し、「透析を利用している方の中には通院できない人や独居の方も多い。今後はこういった方々もご利用いただけるような体制を整備していくことが課題」と語った。
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