八重山毎日文化賞に2個人1団体
- 2024年12月01日
- 地域・教育
第40回八重山毎日文化賞(八重山毎日新聞社主催)の贈呈式が11月30日、南の美ら花ホテルミヤヒラで行われ、考古学研究の大濵永亘氏(79)=石垣市新川=に正賞、古文書研究の宮良芳和氏(69)=同大川=に特別賞、八重山語伝承活動団体のしぅまむに伝承研究会(亀井道子会長、7人)に活動賞が贈られた。(10面に関連)
大濵氏は1999年に「八重山の考古学」をまとめ、発掘調査の遺跡を共同研究に役立てたいと私設の先島文化研究所で保管するなど、長年にわたる遺跡などの調査・研究が八重山考古学研究史で特筆されると認められた。さらに郷土の有力士族につながる家譜や口承を収集するなどして大著2冊にまとめたことも評価された。
宮良氏は、古文書の翻刻や現代語訳に尽力したほか市立図書館「耳学問の会」で古文書を市民の身近なものにするための活動を展開するなど、長年の古文書研究と市民への普及活動がたたえられた。
しぅまむに伝承研究会は、わらべ歌や民話などを通して子どもから大人まで方言に親しんでもらう活動を継続、他の模範になるとされた。
垣本社長は「受賞なさった皆さまに心から敬意を表します。今回の受賞を契機に今後ますますご活躍されることを期待する」と式辞。選考委員会(5人)の波照間永吉委員長が選考経過と受賞理由を紹介、「今後も八重山地域の文化の交流と発展に力をいただきたい」と期待した。
この後、受賞者3人に垣本社長から賞状と副賞が贈呈された。正賞にはメダルも贈られた。
玉城デニー知事と八重山広域市町村圏事務組合副理事長の前泊正人竹富町長が祝辞。「今後も地域の文化、研究を通して沖縄の文化振興に力添えを」(長濱広明県八重山事務所長代読)、「八重山毎日文化賞は八重山の研究、文化、学術の発展に顕著な業績を挙げられた方々をたたえて贈られる最も栄誉ある賞。皆さまの長年の研究、功績に心から敬意を表する。受賞を機にさらなる活躍を」とそれぞれ述べた。
八重山毎日文化賞は1985年、本紙創刊35周年を記念して設けられた。八重山研究の父・喜舎場永珣氏の学問的業績を顕彰し、八重山の研究や芸術文化の振興に顕著な業績を挙げた人に贈られる。活動賞は第39回から設けられている。
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