9年前の2015年8月、若い農家にスポットを…
- 2024年11月30日
- 不連続線
9年前の2015年8月、若い農家にスポットを当てた連載企画「夢羽ばたけ」の取材で初めて金城龍太郎さんに会った。米国からUターンし、実家の農園で働き始めて約1年。25歳だった。どんな農家になりたいか聞いた▼「思いやりのある、痛みのわかる、愛のある、すてきな人間にならないと、いい物もできないのではないか」▼それから3カ月後の15年11月、嵩田地区の実家から数百㍍の平得大俣地区で陸上自衛隊配備計画が浮上。地域の意向にかかわらず手続きが進むに連れて「何か大事なものが置き去りにされている」と違和感を覚えるようになった▼さらにそれから3年後。その地での陸自配備が妥当かどうか問う住民投票をやろうと市民有志が住民投票を求める会を立ち上げる際、代表に推された▼当時28歳。ためらいもあったが、「計画地に隣接し、身近に感じている人として責任をもって前に立ち、伝えていく責務がある」と引き受けた。その後、同世代と年上の人たちとともに有効署名1万4263筆を集めた。でも住民投票は実現しなかった▼活動は6年の長きに及んだ。それも署名協力者の思いに応えたかったから。金城さんは「皆さんのサポートのおかげ」と感謝しているが、署名した人たちも感謝の気持ちでいっぱいだろう。(比嘉盛友)
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