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海水活用し塩製品

黒島での新たな産業創出へ意気込むカヤックゼロの住吉優取締役(中)とソルトラボ石垣島の藤本健代表(左)、わくわくDokiDokiの玉代勢りみ代表=26日午後、チャレンジ石垣島

黒島での新たな産業創出へ意気込むカヤックゼロの住吉優取締役(中)とソルトラボ石垣島の藤本健代表(左)、わくわくDokiDokiの玉代勢りみ代表=26日午後、チャレンジ石垣島

3社協力
黒島で新たな産業創出へ

 カヤックゼロ(柳澤大輔代表取締役)とソルトラボ石垣島(藤本健代表取締役)、わくわくDokiDoki(玉代勢りみ代表)の3社が協力して行う「沖縄黒島の塩プロジェクト」(仮称)についての発表が26日、チャレンジ石垣島で行われた。長い年月をかけて浸透した不純物のない海水から造られた塩製品が竹富町の新たな特産品として期待されるほか、水資源の乏しい黒島で製造過程で生成された真水の防災などへ活用する試みも展開される。

 カヤックゼロの住吉優取締役は黒島の現状として▽基幹産業の子牛価格が暴落▽町内での知名度の低さ▽水確保の持続性▽災害時の備え―などを挙げ、新たな産業創出の必要性を指摘。美しい海に囲まれた黒島と「西表島の塩」の生産で独自の技術を保有するソルト社、マーケティングやコミュニティー事業を展開するカヤックゼロ社が協働することで「竹富町、黒島の未来に向けて『塩』という新たな産業を柱に地域課題の解決につなげたい」と意気込みを語った。

 塩の原料となる海水は約20年前、アワビの養殖のために掘られた地下100㍍の井戸から採取。藤本氏によると「長い年月をかけて琉球石灰岩を通ってろ過された海水。プランクトンなど不純物もなくとてもきれいな水。弊社の独自技術と合わせて必ずおいしい塩が造れる」と品質と独自性に自信をのぞかせる。

 工場は20坪程度を予定。玉代勢氏所有の土地や建物を利用しながらボイラー室や釜、ろ過装置、作業スペースなどを整備する。

 塩は来年3月の発売開始を目指しており、初年度売り上げ2000万円を目標に掲げる。

 塩の製造過程で生成される真水は、飲用も可能なほど清潔。海水1㌧当たり500㍑がとれ、島民1人当たりにすると2・5㍑ほどとなることから災害時の備蓄として活用することも可能だという。

  • タグ: カヤックゼロソルトラボ石垣島わくわくDokiDoki沖縄黒島の塩プロジェクト
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