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テレビやラジオで「鍋」が取り上げられ…

 テレビやラジオで「鍋」が取り上げられている。先日のラジオでは、食通としても知られる時代小説・歴史小説家の池波正太郎さんのエッセーに出てくる鍋が紹介されていた▼昆布でとっただしで豚肉やほうれん草、長ネギなどをしゃぶしゃぶにする、という内容だったと記憶する▼池波さんの代表作「鬼平犯科帳」「剣客商売」「仕掛人・藤枝梅安」の人気連作シリーズにも鍋のシーンがよく出てくる。例えば暗殺稼業の仕掛け人としての活躍を描く「藤枝梅安」での仕掛けの打ち合わせの場面▼「ぶつ切りにした大根と油揚げの細切り。それに鶏の皮と脂身を、これも細切りにし、薄目のだしをたっぷり張った鍋で煮ながら食べる」▼大根と油揚げは相性がよい。これに鶏の皮と脂身が加わるのだから、なおさら。皮と脂身はもも肉や手羽でもいい。だしと鶏のうまみがしみ込んだ大根と油揚げを食べた後、やわらかくなった肉をいただく▼鍋は、囲む人みんなでつつく。家族でも、朝は起きる時間が違うし、昼は給食や外食でおのおの、夜は親が夕食の準備に追われる。そろって食卓を囲む機会は意外と少ないのではないか。鍋だと、具材を切って鍋に入れて火が通るのを待つだけ。家族だんらんにいい。鍋のおいしい季節がやってきた。(比嘉盛友)

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