嘉弥真、現役引退
- 2024年11月19日
- スポーツ
福岡ソフトバンクホークスで活躍し、今季で東京ヤクルトスワローズを戦力外となっていた石垣市白保出身の嘉弥真新也投手(34)が現役引退を決断したことが18日までに分かった。嘉弥真投手は八重山毎日新聞の取材に応じ、「やり切った。もう十分かなと。先輩、コーチ、監督、スタッフに恵まれ、野球はもちろん人として成長できた13年間だった」と振り返った。(8、10面に関連)
嘉弥真投手は16日、自身のインスタグラムを更新し現役引退を報告。「涙の入団会見から13年間、たくさんのご声援ありがとうございました!」と感謝し、「本当に周りには良い人が多すぎて、人に恵まれているなぁ~と思う野球人生でした。またこの経験を活かしてこれからもしっかり頑張っていこうと思います」と決意をつづった。
八重山農林高校卒業後、ビッグ開発ベースボールクラブ、JX―ENEOS(現ENEOS)を経て、2012年にドラフト5位でソフトバンクへ入団。サイドから鋭く曲がるスライダーを武器に貴重な中継ぎの〝左キラー〟として活躍した。17年から6年連続で50試合以上に登板し、4度のリーグ優勝と日本一に貢献。18年には31試合連続無失点の球団タイ記録を樹立した。19年にはプレミア12日本代表に選出され、悲願の世界一に貢献した。
23年限りでソフトバンクを退団し、24年にヤクルトに入団。再起をかけた新天地では9登板に終わっていた。プロ通算472試合登板で14勝7敗1セーブ137ホールドで防御率は3・24だった。
嘉弥真投手は取材に11月に入ってから引退を決意したことを明かし、「体は元気だが1軍で成績を残していくには違うかなと思った。若手も力をつけてきているので、終わって次に進もうと決めた」と話した。
4度の日本一を経験したソフトバンクでのキャリアは「最高だった。ただその分全てに必死で、ここにどうやって生き残るかを考えながら毎日を過ごしていた」と振り返った。
再起をかけたヤクルトでは直球、スライダーの改良を重ねたものの、思うような投球ができず「悔いの残るシーズンだった。納得いく抑え方ができなかった」と思いを明かした。
今後は単身で生活していた東京から家族がいる福岡に戻り、ソフトバンクホークスの球団関係の仕事に就く予定という。「野球生活は終わったがこれからの人生の方が長い。経験を生かしながら学んでいきたい」と第二の人生での活躍を誓った。
嘉弥真新也 1989年11月23日生まれ。34歳。白保小、白保中、八重山農林高校出身。172㌢、72㌔。左投げ左打ち。対左打者のワンポイントリリーバーとして活躍。「火消しの嘉弥真」の愛称で親しまれた。
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