24日に船舶の売買契約
- 2024年11月19日
- 社会・経済
韓国のパンスター社から購入へ
石垣・基隆定期フェリー航路開設に向け9月に設立された法人「㈱商船やいま」(大濵達也代表取締役)は24日、同航路を運航する船舶(パンスター・ドリーム)を韓国のパンスター社から購入するため売買契約を結ぶ。石垣市当局は10月臨時市議会で、契約書作成や法的アドバイス・サポートなどの費用を確保し準備してきた。市によると、24日の調印セレモニーは釜山に停泊するパンスター・ドリームの船上で行う。大濵代表、中山義隆石垣市長らが出席する。
パンスタードリームの購入へ石垣市と調整してきた同社は、市にことし11月の契約を打診。臨時議会で補正予算案が通らなければパンスター社に不信感を与える可能性があったため、予算可決は必須だった。中立系市議の箕底用一氏(会派未来)は予算案採決の討論で、中山市長から事前に予算案へ賛成を求める内容のメッセージがあったことを明かしており、切羽詰まっていたことがうかがえる。
予算案を審議する総務財政委員会には、市長自ら出席。担当課と質疑に対応した。
中山市長は、台湾企業から石垣島で工場整備の話があるとして「(台湾企業には)石垣市は水が豊富ではないため、水を使わない工場だと可能性はあると説明した。その上で部品の組立工場の話がある」と説明。
また、石垣・基隆定期フェリー航路は、利益追求型ではなく公的な使用を優先してもらうため、石垣市と商船やいまで協定を結ぶ。
商船やいまの定期フェリー運航で赤字がでても石垣市は赤字補補填しない。
商船やいまへの出資は、地元事業者、JA、石垣市観光協会、市商工会、地元銀行3行などに依頼中。出資額は約1億円をみている。
台湾の商品が石垣島に輸入されることで、島の農水産物が衰退しないよう注意深くみていく。
台湾の電動バイク組立工場が石垣島に整備された場合、石垣の地元雇用者は100人程度を見込む。人手不足のため、他業種と人材の奪い合いにならないよう移住定住促進や大学誘致を含めて人材確保を目指す。
今月末に行うパンスター社との契約締結は、就航に向けたステップの一つ。大濵代表は取材に「実際には来年6月ごろ売り渡しをして船の全塗装や改装をする。この事業は先に売買契約をする必要があり、今後いろいろと固まれば情報をだしていきたい」と話した。また、船名は「やいま丸」にすることも明言した。
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