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台湾の故宮国立博物院の南部院区(故宮南院)で…

 台湾の故宮国立博物院の南部院区(故宮南院)で沖縄に関する特別展が開催中だ(16日付3面)。八重山関係では、古地図になじみのフォルムを探したりして楽しめる▼地図によっては、川平が「嘉平」と書かれ、「ハトマ島」には「人家アリ」と注釈が付いている。かつての人々は八重山に何を見ようとしていたのか▼展示物は撮影可能だ。おかげで、自室であらためて古地図を眺めることができる。展示の担当者によると、展示会のプロモーションにつながることを期待して写真を撮れるようにしているそうだ▼それで思い出したのは6月に台湾大学図書館で開かれた沖縄関係のセミナーだ。同図書館では「琉球コレクション」など所蔵資料をインターネット上で公開している。その結果、同コレクションは、論文に引用されるケースが年々増加し、「質量ともに広範な影響力を持っている」(陳光華館長)というのだ。情報の公開が、自らの価値を高めていく▼台湾では、個人レベルでも情報の垣根が低い。筆者が取材していると、台湾の同行者がその様子を撮ってソーシャルメディアにシェアする。かつては困惑することもあったが、今では私がアップする側に回ることもある▼特別展は12月1日まで。台湾新幹線を使えば、短い旅程でもぎりぎり楽しめる。(松田良孝)

 

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