池村さん(竹富町)最優秀賞
- 2024年11月09日
- 社会・経済
優秀賞に美里さん(石垣市)
【那覇】沖縄県青年農業者会議の2024年度意見発表・プロジェクト発表が8日午後、那覇市にある県男女共同参画センターてぃるるで開かれ、「資源が循環し、産業が繋がる西表島」と題してプロジェクト発表した八重山地区の池村一輝さん(37、竹富町)が最優秀賞に輝いた。池村さんは来年7月、熊本県で開かれる九州ブロック青年農業者大会に出場する。意見発表では美里春樹さん(34、石垣市)が「親元就農で異なる強みを活かす」と題した発表で優秀賞に選ばれた。
池村さんは、自治体による生ごみ回収が行われていない西表島で、西表島農業青年クラブの有志は「㈱西表でしか」を設立、島内資源循環プロジェクトに取り組んだ。
すでに設置してある生ごみ回収コンポストは、悪臭の原因となっていたことから同社は、新たに生ごみを堆肥にする生ごみBOX40箱で運用開始。ボックス内には島で手に入る原料、もみ殻、米ぬかなどでできた床材を入れた。ごみを投入すると3カ月後には発酵して完熟堆肥となる仕組みで、堆肥は有機農業に活用する。
池村さんは「西表の資源と産業の循環モデル構築に向けた大きな一歩を踏み出せた。今後は一家に一台の生ごみボックスを目指し、住民にとって住みよい地域に変えたい」と意気込んだ。
意見発表で優秀賞に選ばれた美里さんは、経験に基づくアナログ農業をする親と、デジタル化を進める上での葛藤や、新たに感じた視点を探った。
発表によると親元就農の場合、親子の関係が悪くなるケースが一般的にある。美里さんが栽培管理アプリを使おうと提案するも、親は「面倒くさい」と反発。ところが親とデータ入力を続けるうちに、デジタル農業の利便性が伝わったようで、今では親が積極的に活用しているという。
美里さんは「親と同じ土俵で競い合うのではなく、それぞれの異なる視点を持ちながら協力していくことが大切」とまとめた。 意見発表とプロジェクト発表は、県内からそれぞれ4人出場した。
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