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名蔵アンパルがラムサール条約湿地に登録…

 名蔵アンパルがラムサール条約湿地に登録されて今日で19年を迎えた。アンパルは石垣島の西岸、名蔵川河口部に広がる干潟。マングローブ林と海浜、海岸林などで構成され、多様な自然環境がひとまとまりになった日本では貴重なタイプの湿地だ▼石垣市が策定する名蔵アンパル保全・利活用計画の対象範囲は、アンパル湿地のほかに流入河川流域も含まれる。河川からの土砂や排水の流入、各種開発行為などが環境悪化の原因に挙げられることから流域も対象にされた▼多くの海草が群生する野底の海岸が環境省の自然共生サイトに認定された(8日付本紙)。このエリアの保全活動を主導する沖縄セルラーの宮倉社長は「自然環境は全ての土台。自然環境がなければ社会活動は成り立たない」と指摘する。その言葉に筆者も深く共感した▼自然環境の破壊、環境の変化でわれわれの生活には、すでにさまざまな影響が表れている。中でも漁業や農業は影響を受けやすい▼石垣島製糖の多宇常務は7日の原料委員会で「われわれが異変を感じた時には、取り返しがつかなくなっているのかもしれない」と島の生物の異変を指摘しながら懸念を示した▼今日はラムサール条約登録記念日。島の豊かな自然環境のシンボルともいえるアンパルに関心を寄せてほしい。(立松聖久)

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