小浜節大会 宮良さんが最優秀賞
【小浜】第15回小浜節大会(同実行委員会主催)が3日夜、小浜公民館で開催され、八重山郡内外から参加した28人が同島発祥で八重山を代表する古典民謡「小浜節」を情感豊かに歌い上げた。最優秀賞には今年度のデンサ節大会ととぅばらーま大会のチャンピオン宮良あゆみさん(24)=石垣市川平=が輝いたほか、優秀賞に大底朝枝さん(50)=同登野城=、優良賞に新盛勝規さん(24)=同大川=、奨励賞に冝間正龍さん(12)=同=が選ばれた。大会は2019年以来5年ぶりの開催となり、会場には多くの地域住民らが訪れ、小浜節の世界を堪能した。
小浜節は稲粟の豊作や五穀豊穣の喜び、神々への祈りの心が歌われた格調高い民謡。島最大の神行事「結願祭」や同島の祝いの座の締めなどで歌われている。
大会は午後7時にスタート。小浜島3人、石垣島20人、西表島3人、竹富島、沖縄本島それぞれ1人の計28人が同歌の1番と2番を歌い、審査員4人が▽声量・声質▽音程▽タノール▽思い入れ▽発音―などを審査した。
初挑戦で最優秀賞に輝いた宮良さんは本番前、歌詞に登場する大岳に登り、歌のイメージを膨らませたといい、「情景を思い浮かべながら気持ちを込めて歌うことができた。暖かな空気感の中で歌えて幸せだった」と喜んだ。
今回の優勝で八重山古典民謡三大大会制覇を達成。「実りある1年」を振り返り、「緊張よりも歌っていて楽しいと思えるようになった。今後も八重山の民謡を幅広く学びながら実力をつけ、後世に残していけるように頑張りたい」とさらなる飛躍を誓った。
全体講評で上盛政秀審査委員長は「緊張で声が上ずっていたり、調子を一定にできなかった場面も見られたが、皆一生懸命稽古に励みレベルが上がっている印象を受けた。今後もさらに期待したい」と述べた。
冒頭、大会長の長濵康公民館長は「小浜節は小浜島の人々の心の支え、よりどころである歌。小浜節の心を後世に正しく継承発展させ、島おこしの原動力となることを願う」とあいさつした。
審査の合間の余興では小浜女性会による舞踊小浜節が披露された。
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