台風21号が10月31日から1日にかけて…
- 2024年11月04日
- 不連続線
台風21号が10月31日から1日にかけて台湾を通過し、花蓮では4万4000戸以上が断水するなど、深刻な影響を受けた。海に落ち込む急斜面で知られる清水断崖の周辺では、近くのトンネル入り口が土砂でほとんど埋まった。蘇澳花蓮間は往来ができなくなり、別の区間では1日未明に発生した地震の影響で鉄道が止まった▼地元紙「更生日報」はこうした情報をオンライン上で発信し続け、船やバスによる代替輸送の日程なども次々にアップされた。筆者が本稿を書いている今も情報の更新が続く▼17年前の2007年10月、与那国町の訪問団が姉妹都市締結25周年に合わせて花蓮市を訪れ、台風15号に遭遇した。訪問団が足止めされると、花蓮市側は観光用のバスを用意してくれた▼被害は与那国島にも及んだ。訪問団の人たちは台湾から戻るとすぐに、今度はその対応に追われた。地理的に近いと、自然災害でも似たようなことが起こる▼4月の花蓮地震は今も暗い影を落とす。花蓮県政府のまとめによると、今年4―9月の観光客数は新型コロナの流行期を除いた2011年以降で最低だった▼やはり大きな地震が起きた18年と比較して「各業種への影響は深刻だ」(10月24日付「更生日報」電子版)という。なんともやりきれない。(松田良孝)
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