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久しぶりに沖縄本島へ出張した。投開票の日…

 久しぶりに沖縄本島へ出張した。投開票の日、沖縄4区は接戦の様相だったが午後11時すぎに当確が出た。急いで出稿し、ホテルへ戻ってシャワー。一日の疲れを流したのもつかの間、一路、本島北部を目指した▼環境省は今年の9月、奄美大島でマングースの根絶宣言を出した。特定外来生物は生態系に甚大な影響を及ぼす。そのマングースがいなくなったことで、多くの希少生物の数が回復しているという▼ちょうど1年前、同省はヤンバルクイナが名護市内で初めて確認されたと発表した。分布が拡大しているのは、生態系に大きな影響を与えていたマングースの防除が進んでいる成果だろう▼今回、そのやんばるの現状をこの目で見てきた。数年前と比べると明らかにヤンバルクイナの数が増えているようだ。午前3時ごろ現地に到着すると、あちこちで鳴き声が聞こえた。深夜にもかかわらず2羽のヤンバルクイナが路上を歩いていた▼ヤンバルクイナは日本で唯一の飛べない鳥。マングースの脅威が弱まったのだろう。これが本来の風景なんだと感慨深い思いが込み上げてきた▼外来種と並び持続性を無視した人類の活動も問題をはらむ。すでに地球上では、多くの環境破壊が起きている。取り返しがつかなくなる前に、踏みとどまって考えることが大切だ。(立松聖久)

 

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