オスプレイ 与那国で事故 陸自駐屯地
【与那国】27日午前11時38分ごろ、日米共同統合演習「キーン・ソード25」に伴い陸上自衛隊与那国駐屯地で患者搬送訓練を行っていた陸自の輸送機V22オスプレイ1機が離陸しようとした際、左右に揺れてバランスを崩し、左翼下部が地面に接触して排気口付近に損傷を受ける事故が発生、飛行を中止した。離着陸箇所は駐屯地グラウンド付近の南牧場線に隣接する駐屯地敷地内。原因については分かっておらず、28日現在も同地にとどまっている。(8面に関連)
オスプレイはローターを上方に向けてヘリコプターのように離着陸し、前方に向けてプロペラ機のように飛行する輸送機。統合幕僚監部によると、自衛隊は同型機を17機保有しているが、今回の事故を受け全機の飛行を見合わせることを決めた。今後、調査組織を設置し、事故原因を究明して対策を検討する。損傷機の離陸や移動の時期については見通しが立っていない。
同機には操縦士2人、整備士3人に同乗者11人の計16人が搭乗していたが、いずれもけがはなく、民間への被害も「なし」としている。幕僚監部によると、同乗者に民間人は含まれていないという。
同機は27日午前10時21分ごろ、グラウンド近くの駐屯地内に着陸し、防災訓練として患者搬送訓練に参加。目撃者によると、担架に負傷者に見立てた隊員を載せて機内に運び込む様子が確認された。離陸しようと上昇したところ、左右にグラグラ揺れた後、そのまま下降して着陸した。オスプレイは26日に予定されていた報道陣への公開訓練で飛来する予定だったが、幕僚監部は同日早朝に「悪天候の影響で航空機の使用ができない」として中止を発表していた。取材に対し、飛来予定機が損傷機だったかどうかは分からないとした。
26日は曇りの天気で晴れ間ものぞき、最大瞬間風速14・7㍍。27日も同12・4㍍で、住民によると比較的穏やかな天候だったという。
与那国島には22日に陸自オスプレイが、23日には米軍オスプレイが初めて飛来していた。
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