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屋良部沖海底遺跡 保全・活用で講習会

屋良部海底遺跡の保存・活用の仕組みづくりに向けた講習会。ダイバーらが参加した=9月28日夜、石垣市役所コミュニティールーム(石垣市教育委員会文化財課提供)

屋良部海底遺跡の保存・活用の仕組みづくりに向けた講習会。ダイバーらが参加した=9月28日夜、石垣市役所コミュニティールーム(石垣市教育委員会文化財課提供)

屋良部沖で陶器壺が集積された地点(県埋蔵文化財センター提供)

ダイバーら21人参加し意見交す

 九州大学浅海底フロンティア研究センターとダイビングサービスWAKE UP CALL(兼本光恵代表)が主催する「屋良部沖海底遺跡フリーダイバー講習会」がこのほど、石垣市役所コミュニティールームで開催され、ダイバーら21人が参加した。 

 屋良部沖では、壺屋焼の密集つぼ、四爪鉄錨13本、船くぎなどが存在する。琉球王国時代の交易船海難事故遺跡とみられている。

 講習会では兼本代表と九州大学浅海底フロンティア研究センターの中西裕見子共同研究者が保存・活用について石垣市教育委員会と地元ダイビング業者による仕組みづくりが必要と説明した。

 参加者は、県教育庁文化財課の片桐千亜紀氏の講話「琉球王国時代の港湾遺跡―屋良部沖海底遺跡の価値とは―」を通して遺跡の歴史的な価値や魅力について理解を深め、中西氏の講話「水中文化遺産へのダイビング」でギリシャなど先進地域のレジャーダイビングの取り組みを学んだ。

 意見交換では、「屋良部沖海底遺跡」で一番感動したことを問われ、片桐氏は「1カ所にたくさんのつぼが見つかっているポイントがあり、よく観察すると、船が沈没して多くのつぼが海底に沈んだ後にサンゴが覆っている状況に気づいたときは非常に感動した」と述べた。

 市教委文化財課は「この講習会を通じて文化財関係者とダイビング業者が協力し、屋良部沖海底遺跡の保護と活用に向けた新たな一歩を踏み出すことができた」としている。

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