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「うしおーらせー」は闘牛の意味で耳になじみが…

 「うしおーらせー」は闘牛の意味で耳になじみがあるが、「いるおーらすん」という言葉は初めて聞いた▼色を闘わせる・ケンカさせるという沖縄方言で、「首里の織物」の人間国宝(国指定重要無形文化財保持者)である祝嶺恭子さん(1937年~)が5日の「沖縄の染と織の至宝―桃原用昇コレクション八重山展―」記念講演会でスライドを使って行った作品解説の中で紹介していた▼その作品は「絹藍地一玉手縞衣装 とり」。藍色の絹地に鳥としまの模様が入った着物。しま模様の縦糸には緑、赤、オレンジ、赤、緑などが使われており、祝嶺氏は「昔の人は大胆なデザインをした。反対色の配色に感心した」と語っていた▼ただ、そのままではキツイ印象を与えるらしく、氏は「色をケンカさせる配色だが、そこに横糸を入れることで中和される」と説明していた。その横糸のしま模様にも同様の色が使われているが、はて▼「とり」は11日始まった後期から展示されている。鮮やかな色使いに圧倒される。鳥の配置と柄にも工夫が施されている。何より横糸の模様がどのような「中和」の効果をもたらしているのか注目してほしい▼「横糸」の模様が対立から協調、融和へと導いていく感じ。いろんなことに通じるように思えた。(比嘉盛友)

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