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新八重山博物館建設へ始動 石垣市委初会合

博物館の基本理念案や事業活動案の審議、建設予定地の検討などが行われた第1回石垣市立八重山博物館基本計画等策定委員会=10日午後、市役所大会議室

博物館の基本理念案や事業活動案の審議、建設予定地の検討などが行われた第1回石垣市立八重山博物館基本計画等策定委員会=10日午後、市役所大会議室

老朽化や狭隘化が進み早急な建て替えが求められている八重山博物館

建設地、規模など検討
今年度中に基本計画策定

 石垣市立八重山博物館基本計画等策定委員会(会長・知念永一郎副市長)の初めての会合が10日、市役所で開かれ、博物館の基本理念案や事業活動案、建設予定地の検討が行われた。美術館など新たな施設機能の追加や民間活力導入なども積極的に検討していく。次回は11月下旬ごろに開催され、建設地や規模などについて議論し、年明けのパブリックコメント後に最終案を固め、今年度中に計画を策定する。

 委員は学識経験者や市職員ら15人。今後、専門委員2人を追加する。第1回は委員が現地とオンラインで参加して行われ、冒頭のみ公開された。

 八重山博物館は1972年に開館。現在、八重山圏域の歴史や文化に関する約2万点の資料を所蔵する。築50年以上が経ち、施設の老朽化や狭隘化が課題となっており、早急な建て替えが求められている。

 建て替えを巡っては、1997年度の新石垣市立八重山総合博物館(仮称)基本計画や2014年度の新石垣市立八重山博物館(仮称)建設基本構想が作成されたが、財政面などが課題となって実現には至っていない。

 今回の計画の候補地には、現在地のほか、旧空港跡地とバンナ公園近くの第一苗畑が挙げられており、防災や観光客の動線、収蔵庫や駐車場の確保などの観点から選定していく。第1回では学芸員などの人材育成の必要性も指摘された。

 市はことし4月、観光文化課内に博物館建設準備室を設置し、作業を本格化させた。会長の知念副市長は「1997年度に策定された『新石垣市立八重山総合博物館(仮称)基本計画』に示す考え方に基づき、新たな八重山博物館整備にかかる基本計画の見直しを行う。それぞれの専門的な立場、市民目線から忌憚のない意見をいただきたい」と述べた。

 市職員以外の委員は次のみなさん。

 ▽委員=大田静男(八重山博物館協議会会長)、山根頼子(同副会長)、島村賢正(市文化財審議会委員)、新城知子(市文化協会会長)、下地寛正(市商工会副会長)、里井洋一(県立博物館・美術館館長)、岡本亜紀(浦添市美術館学芸員)、久部良和子(元県職員)、山梨絵美子(日本博物館協会会長)、小野林太郎(国立民族学博物館)、李作婷(臺灣国立自然科学博物館)▽事務局=観光文化課博物館建設準備室

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