八重山諸島のニュース・石垣島・竹富島・西表島・新城島・小浜島・鳩間島・黒島・波照間島・与那国島

エントリー

運動会の昼食「あり」18「なし」15 八重山郡各校ほぼ二分

40938.jpg

児童数多いほど「なし」
コロナ禍・働き方改革…午前中開催が定着傾向

 10月に入り、八重山郡内で運動会シーズンが本格化するなか、昼食をはさむ学校と、そうでない学校の二分化が進んでいる。コロナ禍でプログラムの短縮や会食自粛の動きを受けて、学校側は昼食の有無について保護者や地域の意向を判断材料にしている。また、子どもたちの熱中症対策、職員の業務負担軽減の観点からも、運動会の午前中開催が定着しつつある。

 2020年、新型コロナウイルス感染症の影響で生活様式は一変し、学校行事の縮小や中止が余儀なくされた。23年5月にコロナは感染症法上で5類に引き下げられ、市民生活はコロナ禍の前へ徐々に戻っているが、運動会に家族や親戚で弁当を囲む姿は、学校ごとに異なってきている。

 八重山郡内の小学校・小中併置校の計33校に、運動会で昼食時間を設けているか取材した結果、18校が「昼食あり」、15校で「昼食なし」だった。

 石垣市は20校中、9校が昼食「あり」、11校が「なし」。特徴としては児童数が多い学校ほど、午前中(正午~午後1時ごろまで)開催の「昼食なし」。その理由に「PTAや保護者アンケートの結果で判断」「コロナ禍からの流れを踏襲」「猛暑のため熱中症対策」「教員の働き方改革、業務負担軽減」などの声があった。

 一方で、昼食時間を入れているのは北西部や東部地区の学校が多い。地域住民が参加する種目もあるため、昼食を挟み午後まで行っている。名蔵小中学校の場合は、PTAや学校評議員と運営方法を検討。保護者アンケートも実施し、昨年から昼食を再開させた。崎枝小中は昨年「昼食あり」、ことし「昼食なし」を試験的に実施。両年を比べ、保護者の意見も取り入れながら今後の方向性を探っていく。

 各島ごとに地域色の強い竹富町は10校中8校が「昼食あり」、2校「昼食なし」。ひとつの島に学校が1校しかないところもあり、学校行事の運動会を「地域行事の一環」として捉える地域もある。家族らと昼食を楽しむ昔からの慣習が残っている。また、昼食なしの2校は、コロナ禍になる前から取りやめていたり、児童生徒数が少なく種目も午前中で終了したりすることが理由だ。

 与那国町は3校中、1校「昼食あり」、2校「昼食なし」。「なし」の学校は保護者アンケートで昼食を必要とする声がなかったことなどを基に決めた。ただ、運動会終了後に数世帯が校庭で弁当を食べる様子もあり、ある学校の校長は「昼食を入れてほしいと要望があれば検討していきたい」と柔軟性を示した。「昼食あり」の1校は、地域住民が参加する種目を午後に組んでいた。

  • タグ: 運動会昼食
  • ※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社八重山毎日新聞は一切の責任を負いません。

    ページ移動

    キーワード検索フォーム