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島挙げて結願祭 小浜島、多彩な芸能を奉納

小浜島の結願祭で入場する北村の弥勒神(メーラク)=3日午前、小浜公民館(小浜通信員撮影)

小浜島の結願祭で入場する北村の弥勒神(メーラク)=3日午前、小浜公民館(小浜通信員撮影)

悪天候で公民館開催

 【小浜】小浜島最大の伝統行事、結願祭が3日、小浜公民館で行われた。北村の弥勒(メーラク)、南村の福禄寿(フクルクジュ)をはじめ、両村が太鼓や棒術、狂言、舞踊など多彩な伝統芸能を交互に奉納。ことしの豊作に感謝し、来年の世果報を祈願した。

 結願祭はソーラ(旧盆)と種子取祭とともに「小浜島の芸能」として2007年に国の重要無形民俗文化財に指定されている。嘉保根御嶽で行われるが台風による悪天候で場所を変更、公民館では5年ぶりの開催となった。

 午前9時ごろ、弥勒と福禄寿が演者らを引き連れて公民館に到着。出演者らが会場を一周する座回り(ザーマーリィ)で幕開けし、太鼓や獅子、棒などが奉納された。

 舞台芸能は特設された舞台で行われ、祝儀(シュンギン)の初番狂言では青年らが島の世果報を祈願。北村は「マミトーマ」「小浜節」、南村は「夜雨節」「稲摺り節」などを交互に披露した。

 その後も上布の製作工程を表現する「苧引き(ブーピキ)」「カシカキ」「天加那志(ティンガナシ)」、農具の鍛治打ちや農地開墾を演じる「鍛冶狂言」「作方狂言」が次々と演じられた。

 小浜公民館の長濵康館長は「場所は変われど村の座でしっかりと神に奉納できた。神事も全て済ますことできて満足、住民も皆喜んでいる」と安堵し、「サトウキビはことし増産の見込みだと聞いている。今回の祈願でいっそうの豊作につながれば」と期待した。

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