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交流深め発展に思い

出身者で組織する「トマタ松の会」の砂川一晃会長の音頭で乾杯をする出席者=9月29日午後、崎枝小中学校体育館

出身者で組織する「トマタ松の会」の砂川一晃会長の音頭で乾杯をする出席者=9月29日午後、崎枝小中学校体育館

入植75年記念誌の「崎枝回顧録」(右)と写真集「ふるさとの記憶」

崎枝公民館
入植75周年で記念行事

 崎枝公民館(石垣喜幸館長)は9月29日、崎枝入植75周年を記念した講演会・交流会を崎枝小中学校体育館で開き、出身者らを含め内外から約130人余りが出席した。記念行事を通して崎枝の歩みを振り返るとともに交流を図り、今後の発展に思いを一つにした。

 崎枝村の創立年代は不詳だが、マラリアの影響などで1914年に廃村。戦後、宮古島や沖縄本島などからの自由移民などを加え、盛元英完氏を初代会長として1949年に「崎枝部落会」が結成された。

 現在は約40世帯約100人が暮らしているが、世帯の4分の3を移住者で占めていることから▽75年の歴史を知ってもらう▽地区外に住む出身者らとの交流を図る▽崎枝の課題をともに考える―機会にしようと記念行事を企画した。

 講演は、出身者で崎枝中学校10期卒の福里清信さん(69)=神奈川県在=と同中2期卒の狩俣幸夫さん(77)=沖縄市在=、1970―71年に崎枝中学校で理科教員を務めた安間繁樹さん(79)=千葉県=が行った。

 福里さんは75年の歩みを紹介、「崎枝は人口が増えたり減ったりしてきた。これから先、大きく発展する可能性はある」、安間さんも「崎枝は合衆国。知恵を出し合って新しい時代の崎枝を」と期待した。

 宮古島で生まれ、小学4年のときに自由移民で家族とともに入植した狩俣さんは「崎枝で育ったことでみんなと仲良くでき、頑張ることができた。苦労と思わない精神も培われた」と振り返り、「踏ん張って崎枝を築いてきた先人の志を引き継ぎ、(崎枝村、部落会結成に次ぐ)3回目の村おこしを。私も崎枝とのつながりを大切にし、応援したい」とエールを送った。

 交流会で石垣館長は「先輩方の話を聞いて、先輩方とも手を取り合って自然豊かな地域を守り、盛り上げていきたいという気持ちが芽生えた」と決意を新たにした。中山義隆市長の代理で知念永一郎副市長、﨑山晃教育長も祝いに駆け付けた。

 交流会は、崎枝村を発祥とする「繁盛節」「とぅまた節」なども披露され、来場者は地域への思いを強くした。

 記念行事は県・公益財団法人沖縄県文化振興会の2024年度沖縄文化芸術の創造発信支援事業を受けて実施。記念誌「崎枝回顧録」と写真集「ふるさとの記憶」も発刊した。

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