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自民党総裁選挙が行われ、政策通で論戦力に…

 自民党総裁選挙が行われ、政策通で論戦力に定評のある石破茂元幹事長が新総裁に選出された。衆院解散・総選挙が近いだけに「選挙の顔」が期待されている▼氏といえば幹事長時代の2013年、県選出衆参議員5氏に普天間移設を「辺野古回帰」に翻意させた剛腕の「ドヤ顔会見」いわゆる「平成の琉球処分」が脳裏をよぎる。沖縄のリアルを見せられた日▼一方、那覇市での地方演説会では日米地位協定改定を明言した。米軍偏重、特権の温床であり、その壁は限りなく高い。加えて就任記者会見では米国への自衛隊訓練基地配置を主張した。「日米対等」を求めるならまずは沖縄で見せて▼最大野党・立憲民主党の代表選では「昔の顔」が選ばれた。「最低でも県外移設」で迷走した民主党政権の最後の首相・野田佳彦氏である。同党は県の主張する地位協定改定に理解を示している▼「選挙の顔」は出そろった。裏金問題や統一教会、派閥政治に象徴される「政治とカネ」。政治改革は国民の一大関心事ながら、有事を理由に急速に軍事負担が進む島々とは微妙な温度差▼駐屯地開設からわずか1年半。日米共同訓練が行われ、九州への住民集団避難の事前訓練も着々進む。こんな急激な事態変化をいったい誰が望んだか。われらの審判いかに行使するか。(慶田盛伸)

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