八重山毎日新聞社

　何げなく聴いていたラジオでリスナー投稿のラジオネームにいわく「草刈（くさかやー）正雄」。二枚目俳優の名をもじった「うちなーびけーん」の冗談かと笑って聞き流した。後日聞けば、全国販売のエンジン刈り払い機、いわゆるビーバーの商品名で、ご本人がテレビＣＭにも出演しているらしい▼その刈り払い機、島々に普及したのはいつ頃だろう。農家が除草などに使い始めたが、その便利さにあっという間に市民の間にも普及。何しろ日照と降雨に恵まれた島々である。ふた月も放置すれば草の繁茂は半端ない。畑や墓地、日々どこかで出番となる▼もちろん、まちなかでも音は響く。公園管理などで活躍しているのはシルバー人材センターの皆さん。休憩や水分補給を忘れず汗を流している。ごくろうさま▼新興住宅地では開発許可で義務付けられた小さな公園の管理が課題。業者も市も面倒みてくれず住民の出番▼休日の朝、どなたかがビーバーを回し始めると、お隣ご近所が三々五々ボランティアに出動。ただ、刈った草を集めたごみ袋を、市の収集車は公園前から持って行ってくれず、仕方なく各世帯に分散して出しているとか。有料袋なのになぜ？▼環境整備に頑張る市民がいる。市は二枚目俳優のごとくさっそうと市民活動を手助けすべきでは？（慶田盛伸）