50年の節目一堂に
- 2024年09月09日
- 芸能・文化
八重山民俗舞踊保存会(與那國久枝会長、15研究所)の創立50周年記念発表会「八重山ぬ踊り 栄りょうり~感謝・祈り~」が8日夜、石垣市民会館大ホールで行われた。各研究所が、祭祀儀礼の根幹として受け継がれてきた伝統舞踊を披露し、決意を新たにした。会場は満杯、圧巻の舞台に魅了された。
後継者育成に励む各研究所が八重山の踊りの魅力を探求・発信して質を高めようと50年の節目に一堂に会し、約140人が舞台に立った。
午後6時に開演した第1部は、祝儀の座開きとして歌い踊られる「赤馬節」で幕開け。これまで保存会をけん引してきた重鎮や研究所代表ら8人が舞った後、弟子たちがつなぎ踊った。朱と金の鮮やかな衣装で会場は一気に華やぎ、「蔵ぬ花節」「八重山上り口説」「鳩間節」「まるまぶんさん節」「古見の浦節」「まふぇーらつ節」「黒島口説」と続いた。
第2部は、八重山を代表する祝儀舞踊「鷲ぬ鳥節」。保存会員50人に、今夏のワークショップに参加した中学生18人が加わり、若鷲のごとく舞台いっぱいに羽ばたいた。「目出度節」「月夜浜節」「夜雨節」「高那節」「くいぬぱな節」「下原節」「いーやる節」と続いた。
フィナーレは「まみどーま」で、全出演者約140人が舞台へ。初の試みとしてカマ、クワ、ヘラの道具を使わず手踊り。絆、和、継承、団結をテーマに会の発展と繁栄を願ってはつらつと舞った。会場にはどよめきが起こり、「素晴らしい。圧巻」とのため息がもれた。
與那國会長は「改めて八重山の踊りの原点に立ち返り、時代に対応できる踊りとして、さらに誇れる八重山民俗舞踊の保存・継承・発展・創造に努めていきたい。これからも、島人あっての踊り、祈りあっての八重山舞踊であることを根幹に精進していきたい」と決意を新たにした。
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