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危険と安全の「境目」はどこにあるのだろう…

 危険と安全の「境目」はどこにあるのだろう。安全だと思っても、その小さなすき間に危険の芽が潜んでいることはないか。判断するのは難しい▼陸上自衛隊石垣駐屯地への電子戦部隊配備である。防衛省は、島しょ部の電子戦能力を強化するため、2025年度概算要求で部隊配備にかかる調査検討費用などを盛り込んだ。部隊の隊庁舎、保管庫などで隊員規模は数十人▼同部隊は電子戦領域の作戦で「相手」の攻撃を無力化するために情報の収集・分析・妨害を行う。県内では那覇、知念、与那国駐屯地で新編されている▼取材に中山市長は「武器や新たにミサイルを持ってくる話でない」と配備に問題はないとの認識を示した。相手を直接攻撃する武器ではないからか▼既に配備されている地対艦ミサイルは攻撃のための武器、PAC3対空ミサイルは防御兵器とされる。「相手」の攻撃能力を無力化したり、攻撃を防ぐ武器でさえ相手には境目。すべて攻撃対象とならないか。軍事的にはそれが常識というものであろう▼そのほか駐屯地ではレンジャー訓練塔等が整備される。そこでは戦闘訓練なども日常的に行われるのではないか。駐屯地ができてしまえばこうだ。最前線の機能は年々、粛々と強化されてゆく。傍観するだけならわれら「境目」に落ちかねない。(慶田盛伸)

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