八重農の若雌 最高賞
家畜改良や飼養管理の向上などを目的とする第27回八重山郡畜産共進会(同協議会主催)が25日、八重山家畜市場で行われた。4部門に石垣島と黒島から計18頭が出品され、各部門の入賞牛が決まった。全部門を通して最高賞の県農林水産部長賞には、若雌1類1席の八重山農林高校の「さゆり」が選ばれた。南部家畜市場で11月3日開催の県畜産共進会の出場牛に、「さゆり」と若雌1類2席の「しもじ60」(出品者・下地太さん、黒島)、若雌2類1席の「しもじ83」(同)の3頭が決まった。
共進会は例年9月に行っているが、県共進会に向けた準備を考慮して今回初めて8月に実施。午前9時半から開会式を行った後、若雌1類、若雌2類、高等登録群、雌子牛の順に審査を行った。
審査委員会(委員長・仲村圭子八重山家畜保健衛生所長、10人)が▽発育▽体の伸び▽体積▽体上線▽体下線▽栄養状態▽全体のバランス▽などをチェック、上位3席を選んだ。今回も黒島勢が6頭1組(2頭)の入賞など好成績を残した。
表彰式では2部門で1席、1部門で2席を獲得した下地太さん(50)=黒島=が受賞者代表あいさつを行い、「私たち生産農家は経営安定の向上を目的に努力しており、名誉ある賞を受けて光栄。県共では八重山の牛全部が上位入賞目指したい。全共(全国和牛改良共進会北海道大会2027)で日本一目指して頑張っていきたい」と決意を新たにした。昨今の厳しい畜産経営にも言及し、「共進会への出品牛も減っているが、関係機関と農家が連携して来年はもっとたくさん出品して良い結果を出し、八重山・黒島市場に反映させよう」と呼びかけた。
仲村審査委員長は「良い点としては全部門共通して全体的に発育良好で伸びの良い優れた牛が多かった。惜しまれる点は、いずれの部門でも過肥の牛がいたこと。日ごろの飼養や管理に努力を」と総評、「県畜産共進会で八重山出品牛が好成績を収めるよう関係機関の協力を」と求めた。
各部門の1~3席は次の通り。
▽若雌1類(12カ月以上18カ月未満)=①八重山農林高校「さゆり」=県農林水産部長賞、県畜産振興公社理事長賞、県人工授精師協会支部長賞②下地太(黒島)「しもじ60」③八重山農林高校「みりか」
▽若雌2類(18カ月以上24カ月未満)=①下地太「しもじ83」=県畜産振興公社理事長賞、県農業共済組合長賞、県人工授精師協会支部長賞②糸満英司(新川)「らい」③比屋定修(黒島)「みつはる」
▽雌子牛(10月以上12カ月未満)=①下地太「しもじ73」=県畜産振興公社理事長賞、県家畜改良協会長賞、県人工授精師協会支部長賞②玉代勢牧場(黒島)「まつり106」=八重山畜産技術員連絡協議会長賞③鈴木悌子(黒島)「のばら」
▽高等登録群(母46カ月以上、娘18カ月以上)=①宮喜一(黒島)「母・あいこ、娘・ぷりん」=八重山畜産技術員連絡協議会長賞②大浜善洋(大浜)「母・りえ、娘・りみ」=八重山畜産技術員連絡協議会長賞
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