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「将来は島で保育士に」 竹富町補助事業に帰省学生ら奮闘中

夏休み期間中に竹富保育所で保育士補助員として働く野原小春さん(左)=23日午前、竹富島

夏休み期間中に竹富保育所で保育士補助員として働く野原小春さん(左)=23日午前、竹富島

高校生ら15人参加 町長「しっかり支援、地域を活性化」

 夏休み期間中に帰省する学生が地域の保育施設で保育補助員として働きながら、幼児と関わりを持ち保育士らと共に働くことで、将来保育士を目指すきっかけづくりを目的とした「竹富町保育士補助学生事業」(同町主催)が実施されている。23日、前泊正人町長が竹富保育所(園児8人)を視察し、補助員として働く高校生と意見交換や激励を行った。

 同事業は今年度から初めて取り組んでおり、町内に本人か保護者が住所登録をしている高校生~大学・専門学生が対象。夏休み期間限定で、町内の7保育所、2幼稚園に15人(高校生14人、大学生1人)がパートで勤務している。

 前泊町長が訪れた竹富保育所には野原小春さん(17)と狩俣心羽さん(15)が勤めている。シフトの関係で同日は野原さんが保育業務の補助を担当。前泊町長に参加してみての感想などを話した。

 八重山高校3年生の野原さんは母親が竹富島の子ども支援センターで従事していることや、保育に興味があったことから参加を希望。高校卒業後は、デザインを学ぶため進学するが、将来は保育士として「島に戻ってきたい」という。

 保育現場では、幼児たちに対する保育教諭の接し方や声の掛け方など学ぶことが多い。「どう声掛けしたら子どもたちが気づいて自分から行動するかや、嫌な気持ちにならないかなど、私も意識しながら接するようにしている」と先輩保育士の背中を見て実践に移している。今後は、幼児の年齢に合わせた「心理」についても学びたいと意欲を見せた。

 野原さんの熱い思いや考え方を直接聞いた前泊町長は「町外から保育士を誘致するのもいいが、島出身の人材をきちんと雇用できる取り組みも重要。生まれ育った島に戻って働きたいと思えるような環境を整えて、しっかり支援することで地域の活性化につなげたい」と手応えを感じた様子で話した。

  • タグ: 竹富町事業
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