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私事ご免。男ばかり兄弟の3番目に生まれた…

 私事ご免。男ばかり兄弟の3番目に生まれた。長女を期待されたのに○○の付いた三男。名前は当初案から「子の字を取った」と両親から聞いた▼兄2人は身長が高く人目につくが、三男は小さく高校になってようやく人並みとなった。兄弟なのになぜかと母に問えば「小さなかわいい女の子が欲しかったから」と答えた。きっと家庭の経済状態の反映だったに違いない▼そんなこんなの三男である。「子」を抜いたばかりに名の音が2文字。しかも末尾は「ん」。一なり、二なり、なんらかの文字を付ければ、読みは「しんいち」や「しんじ」など、音韻的に安定するが2文字。なんだか落ち着かない▼よってまわりの人たちが呼ぶのは幼い頃から「ちゃん」付け。年齢が上ならおかしくないが年下のいとこたちまで「しんちゃんにぃにぃ」。総白髪の今なお、呼んでしまってから照れ笑いをこらえる身内もある▼退職前の職場にある日、何の偶然か、小1と小6当時の担任がそろっていらした。孫の名でも呼ぶように、当たり前に「あーら、しんちゃん」と呼んでいただいた。赤面する白髪の教え子にかまわず「元気だった?」。笑いをこらえる職場であった▼お盆月だからだろうか、なつかしい人々の、そんなこんなの夢を見た。郷愁に似た幸福感にひたった朝。(慶田盛伸)

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